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朝鮮・清津飛行場跡地 [├国内の空港、飛行場]

  2017年7月 作成 



北朝鮮咸鏡北道清津市。

Wikiによれば、ここは朝鮮北部の重要な港湾工業都市なのだそうです。

ここに「清津飛行場」がありました。

上のグーグルマップは、水路部の地図から作図しました。

最大で100m程度の誤差があるかもしれません。

サイト:「韓国・朝鮮の飛行場」の中で、当飛行場について、

清津市から北西10kmの水田地帯に、昭和11年建設。場所は海霧を避けるため、内陸方向に選定された。
滑走路:北西-南東 長1200m X 幅30m 13~16年に建設、マガタム舗装
     北-南 長1500m X 幅50m 19年4月追加滑走路として工事着手、未完成
設備 :格納庫約1200平方m、浸水防止用の外堀と排水用の内堀あり

とありました(下記リンク参照)。

また、アジ歴では、

「清津飛行場一部使用禁止に関する件」という資料が閲覧できます(下記リンク参照)。

この資料は昭和17年10月のものなんですが、それによれば、「飛行場整備工事の為、一部使用禁止」とあり、

添付地図を見ると、水路部昭和18年の地図では1,000mになっている14/32滑走路の北端がまだ短くて、

900m滑走路だったり、そのすぐ西側に「水締簡易マカダム滑走路」があったり、

18/36滑走路が描かれておらず、ちょうどその部分が立入禁止になっていたりします。

僅か半年の間にいろいろあったんですね。

更にアジ歴「清津府西松御町地図・清津附近一般図・清津飛行場・その他 昭和20年5月」という資料の飛行場地図では、

水路部昭和18年4月の地図で「未整地」と記されている箇所もすっかり飛行場の敷地になっており、

飛行場敷地はL字型になっています(下記リンク参照)。

(この資料では、当飛行場のすぐ南側、海岸近くにナゾの飛行場が描かれてる)


ややこしい話になってしまうのですが、

アジ歴「飛行場記録 朝鮮の部」(年代不明)には、朝鮮内各飛行場の図が載せられており(下記リンク参照)、

当飛行場の図は、滑走路が1本のみ、それも上のマップの交差滑走路がまだなくて、

飛行場敷地内西側に南北方向にありました。

資料には滑走路の長さの記載がないのですが、敷地、着陸帯の長さは記されています。

その縮尺からすると、滑走路の長さは534mでした。

ということで、各資料からしますと、清津飛行場は、まず飛行場敷地西端に534mの滑走路が造られ、

次いで北西~南東方向の滑走路が造られて、この2本が共存する期間があり、

最終的には初代の西端の滑走路が廃止となり、南北滑走路が新たに造られて、上のマップの交差滑走路となり、

更に延長計画があったものの、終戦。

という流れだと思います。


防衛研究所収蔵資料:「水路部 航空路資料第9 朝鮮地方飛行場及不時着陸場 昭和18年9月刊行」 
から、当飛行場の資料の一部を引用させて頂きます。

第14 清津飛行場(昭和18年4月調)
管理者 朝鮮総督府逓信局。
位置 朝鮮咸境北道清津府西松鄕洞。
   (清津府の西方7粁、北緯41°47′0、東経129°45′0)。
種別 公共用陸上飛行場。

着陸場の状況
高さ
 平均水面上約4米。
広さ及形状
 本場は長さ北西-南東1,200米、幅北東-南西580米の略長方形地域(整地面積68.8萬平方米)なり。
 着陸地域は概ね図示の長さ北西-南東1,000米及南北900米、幅各50米の2條の舗装滑走路を最適と認むるも
 風向等に依りては場端より各50米内方の地域を除く砂利敷整地地区を使用するも支障なし(付図参照)。
地表の土質
 砂を混ずる黒色土なるも地表は砂利敷地なり。
地面の状況
 場内の略中央に互に斜交する滑走路2條あり、何れも水締「マカダム」舗装にして平坦且堅硬なり・
 滑走路交差部より東側格納庫前に連絡する「アスファルト」舗装の誘導路(幅40米)1條あり。
 滑走路以外の地域は殆ど一面に細き砂利敷地にして地表は傾斜及起伏なき平坦地なり・
 排水施設は地下に盲暗渠、場周に排水溝あるも降雨後の排水状況概して良好ならず・
 11月-翌年3月頃迄地表凍結し極めて堅硬なるも解氷期(3月下旬-4月中旬)は地表泥濘と為る・
 乾燥期には風塵立ち易し・冬季積雪30糎に達するは稀なりと言う。
場内の障碍物
 なし。
適当なる離着陸方向
 北西又は北(主として冬季)、南東又は南(主として夏季)。
離着陸上注意すべき点
 降雨後又は解氷期に於ては滑走路を主用するを可とす。
施設
大日本航空株式会社格納庫1(間口20米、奥行20米、高さ4米)、其の他1棟建設中・
総合庁舎(逓信局事務所、大日本航空株式会社事務所)2階建1棟・気象観測所・油庫・倉庫・航空無線電信局等あり・
尚場外南東隅に旧庁舎及其の他の建物4棟残存す。
 昼間標識 吹流信号柱1・境界標識あり。
 夜間標識 障害物指示燈・着陸照明燈・T型風向指示標・場周燈雲照燈・溢光燈・着陸進入燈等あり。

周囲の状況
山岳及樹林
 本場は輸城平野の略中央を南流する輸城川本流の西方約1粁に在り周囲一帯は広濶なる水田地なるも
 西方は約2粁付近より地勢次第に隆起し山地と為る・四周概ね開濶にして至近に障碍と為る樹林なし。




     朝鮮・清津飛行場跡地      


清津飛行場 データ(昭和18年4月調)
設置管理者:朝鮮総督府逓信局
空港種別:公共用陸上飛行場
所在地:朝鮮咸境北道清津府西松鄕洞(清津府の西方7km)
座 標:N41°47′11″E129°44′34″
標 高:5m
滑走路:1,000mx50m(14/32)、900mx50m(18/36)
(座標、標高、方位はグーグルアースから)

沿革
1936年 飛行場建設
1938年 北西-南東滑走路建設。1941年まで
1942年10月 清津飛行場整備工事の為、一部使用禁止となる(10月1日~12月31日)
1944年 4月、南北1,500m滑走路工事着手、未完成

関連サイト:
韓国・朝鮮の飛行場  
アジ歴/清津飛行場一部使用禁止に関する件  
アジ歴/清津府西松御町地図・清津附近一般図・清津飛行場・その他  

アジ歴/飛行場記録 朝鮮の部(30コマ目)  

この記事の資料:
防衛研究所収蔵資料:「水路部 航空路資料第9 朝鮮地方飛行場及不時着陸場 昭和18年9月刊行」

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